FPCは電気的な機能だけでなく、その機構も総合的に考慮して効率的に設計する必要があります。
◇形状:
まず基本的な配線を設計し、次にFPCの形状を設計します。 FPC採用の最大の理由は小型化への要望に他なりません。したがって、多くの場合、最初に機械のサイズと形状を決定する必要があります。もちろん、機械内の重要なコンポーネントの位置(例:カメラのシャッター、テープレコーダーのヘッドなど)を優先して指定する必要があります。設定されている場合は、多少の変更は可能ですが、大幅に変更する必要はありません。主要部品の配置が決まったら、次は配線形状を決定します。まず、曲がりくねって使用する必要がある部分を決定する必要があります。ただし、ソフトウェアに加えて、FPC にもある程度の剛性が必要なので、機械の内側のエッジに完全にフィットすることはできません。そのため、販売されているクリアランスに合わせて設計する必要があります。
◇回路:
回路配線、特に前後に曲げる必要がある部品には、より多くの制限があります。不適切な設計は寿命を大幅に縮めます。
原則としてジグザグに使用する必要がある部分には片面FPCが必要です。回路が複雑なため両面FPCを使用する必要がある場合は、以下の点に注意してください。
1. スルーホールを (たとえ存在したとしても) 削除できるかどうかを確認します。スルーホールの電気めっきが耐屈曲性に悪影響を与えるためです。
2. スルーホールを使用しない場合、ジグザグ部分のスルーホールには銅メッキを施す必要はありません。
3. ジグザグ部分を片面FPCで別途作成し、両面FPCを接合します。
◇回路パターン設計:
FPC の使用目的はすでにわかっているため、設計では機械的および電気的特性を考慮する必要があります。
1. 電流容量、熱設計:導体部分に使用される銅箔の厚さは回路の電流容量と熱設計に関係します。導体銅箔が厚くなるほど抵抗値は小さくなり、反比例します。加熱すると導体の抵抗値が増加します。両面スルーホール構造では、銅メッキの厚みによっても抵抗値を下げることができます。また、許容電流より20~30%程度余裕を持たせて設計しております。ただし、実際の熱設計はアピール要素以外にも、回路密度、周囲温度、放熱特性なども関係します。
2. 絶縁: 絶縁特性に影響を与える要因は数多くありますが、導体の抵抗ほど安定ではありません。一般に絶縁抵抗値は予備乾燥条件で決まりますが、実際に電子機器に使用され乾燥されるため、かなりの水分を含んでいます。ポリエチレン(PET)はポリイミドに比べて吸湿性が非常に低いため、絶縁特性が非常に安定しています。メンテナンスフィルムやソルダーレジスト印刷として使用した場合、減湿後の絶縁性はPIよりもはるかに高くなります。